子どもから大人まで人気のおやつ、アイスクリーム。
今や夏だけでなく、冬でも食べられている人気デザートの定番です。
お風呂上りに食べるひんやり冷たいアイスクリームも格別ですよね!
そんなアイスクリームですが、賞味期限がないことはご存知でしょうか?
私も「そんなことってある?」と思ってアイスの包装を見ましたが、確かにどこにも見当たりません。どういうこと?
ここでは、アイスに賞味期限がないのはなぜなのか、手作りのアイスの賞味期限はあるのか、アイスは溶けると腐ることがあるのかを調べましたので、参考にしてみてください!
また、いろんなお菓子の賞味期限についてはこちらにまとめているので合わせて読んでくださいね。
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市販のアイスに賞味期限がないのはなんで?
それはアイスクリームを保存する冷凍庫の設定温度(ー18℃)では、微生物が生育できないからです。
質問:アイスクリームに賞味期限がないのはなぜですか
回答
アイスクリーム類は冷凍で保存されており、品質が安定しているため、賞味期限の省略が認められています。
その理由は
●アイスクリーム類は通常-18℃以下の温度で保存されていますので、細菌が増えることはありません。●アイスクリーム類は-18℃以下で管理されていれば、品質の変化はきわめて少なく、人の健康を損なうようなことはありません。
●アイスクリーム類は一度溶ければ、状態が変化して元の状態には戻りません。しっかりと温度管理がされていたかどうかを見分けることができます。外観に変化がなければ正常であると判断できます。
このようにメーカーでも、アイスクリームに賞味期限が記載されていない理由を説明しています。
微生物が増殖するためには、こんな条件が揃っている必要があります。
・温度…細菌は30℃〜40℃を好む菌が多く、10℃以下、60℃以上ではほとんどの菌が増殖できません。
・水分…細菌を構成する80〜85%は水分です。水分がなければ発育も増殖もできません。
・栄養…細菌が増殖するには栄養分が必要です。
アイスクリームはすでに凍っているので、細菌は増殖できないということになります。
ですが、水分、栄養分はたっぷり含まれているので、温度が上がって溶けてしまうと、細菌が増殖しはじめます。
アイス以外にもあった!賞味期限がない食品
実はアイスクリーム以外にも、賞味期限を設定する決まりがない食品があります。
〈賞味期限を記載する必要のない食品〉
はちみつ、塩、昆布、ガム、梅干し、砂糖、氷、米、野菜、果物、ウイスキー、泡盛、日本酒
ですが、スーパーで売られている商品の中には、ここで紹介した食品の中でも賞味期限が記載してあるものがあります。
食品衛生法では「品質の劣化が極めて少ない加工食品」には記載しなくてよいことになっていますが、メーカーが自主的に表示している場合です。
特に梅干しでは、近頃増えた“減塩タイプ”など塩分が低いものは「調味梅干し」という種類に分類されるので、賞味期限が記載してあります。
詳しくは【梅干しが賞味期限切れ!いつまで食べられる?腐るとどうなるの?】にまとめているので、合わせて参考にしてくださいね。
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手作りアイスの賞味期限はどれくらい?
家庭でアイスクリームを作ることもありますよね。
近ごろは便利な「アイスクリームメーカー」も販売されていて、家で手軽にアイスクリームが作れます。
賞味期限は、ネットを調べると色んな意見がありますが、多く見られた意見が「10日以内」でした。
それ以上だと、表面が冷凍焼けして風味が落ちてしまうようです。
手作りアイスを作る時には、牛乳、砂糖、卵黄、生クリームを使う場合が多いですが、作る過程で直接加熱をしない卵黄は、なるべく新鮮なものを使った方が安全ですよ。
アイスは賞味期限ないなら100年経っても食べられる?
賞味期限がないなら10年、20年、そして100年経っても食べられるのでは?
確かに100年保存できるようですが、それは冷凍庫のようなー18℃で、きちんと温度管理されたまま100年間保存されていた場合に限られます!
家庭の冷凍庫では、誰かが何かを取り出すたびに開けたり閉めたりして、頻繁に温度が上がってしまいますよね。
そうするとアイスクリームの表面から溶けはじめて、また固まって…という状態を繰り返すことで、アイスクリームの脂肪分が表面に固まったり、再凍結により氷の粒が荒くなったりして口当たりが悪くなります。
さらに冷凍庫に長く置くことで、臭いが付きやすくなったり、冷凍焼けしやすくなってしまいます。
現実的には100年アイスクリームを保存しておくのは、家庭の冷凍庫では難しそうです。
アイスは溶けると腐ることはあるの?
凍っていると腐ることのないアイスクリームでも、一度、完全に溶けてしまうと腐ることがあります。
完全に溶けて、クリームの温度が上がってしまうと、それまで低温で活動できなかった雑菌の動きが活発になり、栄養たっぷりなアイスクリームの中で、どんどん増殖し始めます。
また、アイスクリームの原料には卵黄が入っていることがあります。
加熱を十分していない卵にはサルモネラ菌という食中毒菌がいることがあります。
溶けたアイスをもう一度凍らせても、雑菌は増殖をストップしても死滅していないので、食べることはやめておいた方が安全です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
市販のアイスクリームに賞味期限がないのはどうしてか、手作りアイスクリームの賞味期限、100年もつのか、溶けると腐ることがあるのかについて、まとめました。
- 市販のアイスクリームに賞味期限がないのは、ー18℃で保存すると、おいしさの変化がほとんどないから。
- 手作りアイスクリームの賞味期限は、だいたい10日間。
- ずっとー18℃で保存していれば100年先でも食べられる。
- 溶けると雑菌が増殖しはじめるので、腐ってしまう。
そんなアイスクリームですが、ついに賞味期限の表示に踏み切るメーカーが出てくるようです!
「いつまで食べられるのか分からない」という消費者の声に応えて表示を決めたようです。
いつか「アイスクリームに賞味期限がない」は、都市伝説になってしまう日が来るかもしれませんね。
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