近ごろ急須に茶葉を使い、お茶を入れて飲む人は少なくなっているようです。
ペットボトルのお茶が手軽という理由が多いのですが、たまに茶葉を使って入れたお茶を飲むと、ほっこりして、美味しいと感じます。
そんなストックしていた茶葉が、いつの間にか半年以上も賞味期限が切れたままだった!
こんなエピソードは少なくないようです!
そこで今回は、茶葉の賞味期限や保存方法、意外と知られていない事もお伝えします。
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茶葉の賞味期限はどれくらい?
茶葉を使ってお茶を入れる機会は少なくなっても、買ったものや頂き物の茶葉がキッチンに置いてあるご家庭は多いのではないでしょうか?
茶葉は乾燥しているから、賞味期限があってないようなものと思われがちですが、乾物ではないのです!
茶葉には3%の水分が含まれていて、他の食品と比べると、お菓子の「おかき」に含まれる水分量と同じくらいあるようです。
ですから、未開封でも長期間保存していると茶葉が劣化する可能性がありますし、開封後の茶葉は時間が経つほど劣化するスピードが速くなります。
食べ物の賞味期限と消費期限については、どちらも未開封で適切に保存した条件でいうと次のようになります。
賞味期限
美味しく食べられる期間で、期限が切れてもすぐに食べられないという事ではない
消費期限
品質が劣化していない期間で、期限が切れた物は食べない方がいい
では賞味期限と消費期限はどの様に分けているのか?
農林水産省が子供にもわかりやすく説明しているHPをみると
賞味期限
いたみにくい食品に表示されています
賞味期限が切れた食品があったら、大人の人と相談してから食べましょう
対象
- スナック菓子
- カップ麵
- レトルト食品
- 缶詰
- ジュース など
消費期限
いたみやすい食品に表示されています
対象
- 弁当
- ケーキ
- 生めん
- サンドイッチ など
【引用元】消費期限と賞味期限:農林水産省
茶葉は賞味期限が表示されているため傷みにくい食品になりますが、乾物には含まれません。
各メーカーが設定している賞味期限は、茶葉の種類によって微妙に違いがありますが、約半年~1年になります。
では、賞味期限が切れた茶葉はどのくらいまで美味しく飲めるのでしょう!
賞味期限切れの茶葉はいつまで飲めるの?
茶葉は湿気と移り香を一番に嫌います!
茶葉に水分量が増えると一気に劣化が進み、ニオイの強い物から移り香があると、本来の風味が急激に損なわれます。
あるお茶の製造元では、袋詰めの包装にアルミフィルム袋を使い、いったん空気を抜き、窒素で気圧を調節することで、光、酸素、水分、移り香をシャットアウトし、美味しさをそのままに閉じ込めています。
開封しなければ、このまま冷凍保存で2年間は品質が変わらないようです。
では、窒素を投入していない茶葉の賞味期限が切れた場合、いつまで飲めるのかは開封前と開封後ではずいぶんと変わってきます。
開封前
高温多湿を避けて、ニオイの移り香などがない環境に保存した場合は、賞味期限が1年以上過ぎても飲めると言われています。
ですが、開封した時点で茶葉の色が変わっている、香りに変化があるなど気になる場合は、そのまま飲むことはお勧めしません。
開封後
茶葉はとてもデリケートな食品で、開封して酸素に触れることで酸化がどんどん進んでいきます。
各メーカーでは、開封した茶葉は適切に保存して2週間~1ヵ月程で飲み切ることをお勧めしています。
開封後、賞味期限が切れていても適切に保存した場合は、あとひと月くらいは飲めるようですが、味や風味が損なわれています。
見た目や香りに変化があり、飲むのはやめようと思った時は、飲む以外の使い方もあるので後ほどご紹介しますね。
茶葉って腐ることあるの?
茶葉は、保存状態が悪く水分などが付いてカビが生えたなど、よほど悪い環境に置かなければほとんど腐ることはありません!
ですが、酸化して劣化することはあります。
酸化した茶葉の特徴
- 茶葉の色が茶色ぽっくなる
- 日光臭(ひなた臭)を発生する
- 苦みが強い
こうなると腐ってはいなけど飲みたくないですね。
ですが、酸化してもほとんど腐ることが無い茶葉は優秀です!
その腐敗しにくい力は茶葉に含まれるカテキンにあります。
カテキンの力
- カテキンはポリフェノールを多く含む
- ポリフェノールは高い抗酸化作用がある
- 体内に取り入れることで、老化防止、遺伝子を守る効果などが期待されている
身体に良いカテキンを美味しく頂くには、茶葉の保存方法はとても大切ですね!
茶葉の正しい保存方法は?(開封前、開封後)
茶葉を上手に保存すると、美味しさを保ちながら少しでも長くお茶の時間を楽しむことができます。
茶葉を守る5つのポイント
- 湿気を避ける
- 高温になる所に置かない
- なるべく酸素に触れさせない
- 直射日光を避ける
- 移り香を避ける
5つのポイントから開封前と開封後に分けてご紹介します。
開封前
長期保存の場合は、酸素に触れないように小分けして冷凍保存がベストです。
1,2週間で飲み切る場合は冷蔵保存でもいいのですが、ニオイの強い食品の側に置かないようにします。
開封時の注意点
冷蔵、冷凍庫から取り出して開封するときは、常温に戻してから開けます。
すぐに封を開けると温度差で茶葉に結露が付いて、カビが生えたり劣化する原因になります。
開封後
直射日光を避けて風通しのいい冷暗所に置きます。
保存する容器は、光を通すガラスやプラスチックの容器は避けて、筒状の缶、茶缶がお勧めです。
その形も、円形の缶が一番適していて、四角にすると四隅に湿気がこもりやすくなり、茶葉の劣化の原因になります。
茶缶に茶葉を移すときのポイント
始めて使うスチール缶は、缶の金属のニオイが茶葉に移りやすいので、最初に少量の茶葉を茶缶に入れて缶を振り、その茶葉は出して残りの茶葉を全て入れます。
最初に入れた茶葉は飲む以外のものに活用します。
急須に茶葉を入れるときのひと手間
茶葉は、香りの高い大き目の葉と濃い味の細かい葉を混ぜ合わせ、絶妙な加減で保存袋にパックしてます。
缶に茶葉を入れて保存していると細かい葉が下の方に沈むので、急須に入れる前に、缶を軽く上下に振って混ぜ合わせてから取り出すと、お茶が美味しく入れられます。
飲めなくなった茶葉活用方法
消臭剤
茶葉をしっかり乾燥させて、口の広い瓶などに茶葉を入れ、下駄箱や冷蔵庫に置いて消臭剤として使います。
殺菌剤
濃く煮だしたお茶を冷まして、布に含ませて拭き掃除をするとカテキン効果で殺菌できます。
入浴剤
市販のお茶パックに茶葉を入れてから湯船に入れると、美肌効果やニキビ除去の作用があるようです。
茶葉の賞味期限切れ半年はまだ飲める?腐ることってあるの?保存方法も!まとめ
茶葉は思っているよりデリケートな食品ということが分かりました!
まとめると
- 賞味期限は約半年~1年
- 賞味期限切れの場合、適切に保存していれば開封前では1年以上、開封後ではあとひと月は飲める
- 茶葉はよほど悪い環境に置かなければ腐ることはない
- 適切な保存方法は、開封前は小分けして冷凍保存、開封後は円形の茶缶に入れて冷暗所に保存
賞味期限が切れても割と長く使える茶葉は、美容と健康に効果があり、飲む以外にも使えて万能な食品です。
ペットボトルから、また茶葉を使って飲むお茶を増やしてみるのはいかがですか?
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